株の買残高
信用取引で株式の買付を行った顧客は、金融商品取引業者から借りた買付資金を所定の期限(制度信用取引においては6か月、一般信用取引においては金融商品取引業者と顧客との間で合意した期限)までに返済しなければなりませんが、まだ返済されていない買付資金の量を信用取引の買残高といいます。アジアのスポット(当用買い)価格の指標となるナフサの東京オープンスペックは21日時点で1トン673ドル前後。5月後半に735ドルの過去最高値を付けたものの、その後は需給に緩和感が台頭し約1割下落した。 春先には、高騰するガソリン転用目的で欧州から米国へのナフサ輸出が増え、反動で欧州からアジアへの流入が細った。これが5月のナフサ急騰につながった。しかし米国のガソリン高騰が6月に入り一服。「欧州から6―8月にアジアに入着する予定のナフサ輸入量が増えている」(商社)といい、需給の引き締まり感が薄れてきた。 一方、合成樹脂の一種で包装資材や自動車部品に使うポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)のメーカーは6月上旬に製品を1キロ15―18円値上げすると表明。4月に続き今年2度目となる。5月のスポット・ナフサ急騰を受け、国産ナフサの先高観が強いとみたことが値上げの理由だ。各社は輸入価格を基に決める7―9月の国産ナフサ価格を1キロリットル6万2000―6万4000円と27年ぶりの高値を見込み、値上げ幅をはじき出した。ただ「予備校のスポット価格は軟化しており、国産ナフサもそこまで急騰しないのでは」と需要家から早くも疑問の声が出始めている。 似たような事態は昨年にもあった。おせちにPP・PEメーカー各社は1キロ18―22円の値上げを打ち出したが、秋口からナフサ塗装工事が下げピッチを速めたため交渉は難航。結果として11月までに10円が浸透したにとどまった。「高い原料を買っていることは確か」としてメーカーは今回も値上げ姿勢を強めるが、足元のナフサ安は昨年と同様の状況を生み出しかねない。 4月にPP・PE各社が打ち出した値上げの交渉は、大口需要家の大手印刷会社などを除きほぼ決着している。この値上げの前提になった4―6月の国産ナフサ価格の想定額は5万6000円前後。ナフサのスポット価格がさらに下落し、4―6月と7―9月の国産ナフサ価格の差も縮まれば、PP・PE各社の値上げ交渉は混迷の度を深めるだろう。 日本の石油元売りにとってガソリンは収益の源だった。燃料油販売量の3割弱を占め、安定した売り上げを確保できたからだ。だが高値による買い控えや自動車燃費効率の向上などで国内市場の縮小が本格化した今、元売りには厄介な商品になりつつある。 資源エネルギー庁によると2006年度のガソリン販売量は6048万キロリットルと前年度比1.5%減。2年連続で前年度を下回った。背後に構造的な要因があるだけに、今後も需要減少が続くのはほぼ確実。エネ庁が3月末にまとめた11年度までの需要見通しでは年率平均で1%ずつ減っていくとしている。 他の石油製品も市場の縮小が見込まれる。灯油と軽油は年率1.5%、重油は年率6.4%とガソリンの減少率を上回る。だが灯油や軽油は海外市場に活路がある。 灯油と同じ留分から取れるジェット燃料や軽油(ガスオイル)は国際的に規格が統一されている。海外が国内より割高なケースも多い。灯油、軽油の国内スポット(業者間転売)価格は6月前半時点で1リットル60円前後(製油所渡し、京浜地区)。これに対してアジアでは指標のシンガポール市場で同65円程度。輸出すれば利益が得られる水準だ。各社は関連設備を増強、輸出量を年々拡大している。 対するガソリンは国ごとに規格が異なり、輸出が難しい。米国と日本の価格差が開いたとしても、すぐに米国向けのガソリンを生産できない。国内でガソリンが余れば、生産量を落とすか、安く叩き売るしかなくなってしまう。 日本の石油業界には今もなおガソリンを薄利多売する体質が残っている。シェア維持のための安売りもこれまでは常態化していた。だが、いつまでもシェアにこだわっていては業界の痛みが深くなるだけ。国内市場の縮小は、従来型のビジネスモデルに変革を迫っているようにも見える。 非鉄価格は今年になって再び上昇してきたが、なかでも騰勢が目立つのはニッケルである。5月半ばに付けた1トン5万4000ドルは過去最高値で、昨年1月と比べ3.5倍にも跳ね上がった。軒並み値上がりしている非鉄のなかでも特に需給が逼迫(ひっぱく)しているといわれる。 世界のニッケル生産能力はこの5年間で20%しか増えていないのに、中国の消費量は同じ期間に3倍にもなった。中国ファクターが需給逼迫の主因である。ニッケルの主用途はステンレス用で、中国のステンレス生産も5年間で5倍に急増している。 ステンレスは高級鋼材で完全な先進国型商品だけに、中国の需要急増は驚きでもある。当然、ステンレス価格も大幅に上がっており、クロム18%、ニッケル8%含有の代表品種SUS304は1トン60万円強(問屋仲間相場)と、3年前の2倍以上となっている。 日本でも高価な素材を使った製品の価格に十分な転嫁ができているとはいえない。そこでいま、素材の転換が少しずつ始まっているようだ。顕著なのは、クロムだけで、ニッケルを使わないステンレスへの転換である。クロムのステンレスの価格は、ニッケルステンレスのざっと3分の1だ。 日本のステンレス生産統計では昨年度上期(4〜9月)のニッケル系とクロム系との比率はほぼ50対50で、変化はまだ見えていない。しかし足元ではニッケル系の比率が「5ポイントくらい低下している」との見方もある。 欧州ではステンレスの売れ行きが落ち、在庫がたまってきているともいわれる。クロム系への転換も進んでいるようだ。ニッケルの需給逼迫感は大きく変わっていないが、どうやらニッケルの高値は天井圏に来た気配だ。「ニッケル価格が1トン2万6000―2万8000ドルを付けたあたりから需要家の間で悲鳴が上がりだした」とはあるメーカーの話。需要がついてこれなくなったところが価格の限界ということだろう。 新聞や雑誌、段ボールといった古紙の高騰に製紙会社が神経をとがらせている。製紙最大手、王子製紙の篠田和久社長は今月開かれた2006年度決算説明会で「(段ボール古紙の輸出価格が)さらに上がる可能性を視野に入れている」と渋い表情を見せた。 古紙問屋は価格の高い中国向け輸出へ古紙を流してしまうため、国内製紙会社は問屋からの買値を引き上げて調達せざるを得ない。段ボール古紙の場合、現在の輸出価格は1キロ14.7円。国内各社は3月に買値を2.5円上げて13円にしたばかり。それでも高まっていく輸出圧力に篠田社長はいら立ちを募らせる。 中国向け輸出価格が上昇しているのは、経済成長の中で段ボール大手「玖龍紙業」を筆頭に現地で今年から来年にかけて生産能力の大増強が予定されており、日本の古紙需要が強まっているからだ。